地獄見たぁ「この世のものとは思えない!!」
- 2017年8月17日
「鬼来迎」(きらいごう)
鎌倉時代から800年も伝承されている民族芸能は仏教劇
横芝光町虫生(むしょう)からリポートです。
8月16日 広済寺に行ってきました。千葉県山武郡横芝光町虫生というところ。
当社から(成田空港から)はぼ真南に15キロ、車で25分位。
さらに南は九十九里浜、西側に栗山川という位置は、里山台地の裾に田んぼが広がるのどかな田園風景のど真ん中です。
「ぎらぎらと照りつける陽射しとせわしない蝉の声」の観劇と覚悟していたのですが、前々日、前日と同じような雨模様で涼し気な陽気には少し拍子抜けの参戦🌂です。お昼過ぎに強くなった雨も徐々に小雨に、開始の幕が開く頃はほぼ上がり、観劇に没頭できました。
(森の向こうが九十九里浜方向、右手が栗山川、後ろが成田空港方向)
お寺の駐車場はとても止められないだろうと思いながら、ダメもとで近づいていったら山門の近くまで行けてしまい、なんと門前駐車を決め込みました。菩薩様のご加護か
山門の仁王様は運慶作
本堂です。右脇が特設舞台です。
15時30分
いよいよ開演、幕開け、地獄に行きます。
と思いきや
その前に「虫封じ」の儀式
鬼婆が赤ちゃん抱っこして泣かせます。
初めから泣いている子、鬼婆見ても泣かない子、いろいろでした。
10人以上抱っこした鬼婆、姿勢崩さずご苦労様
後ろで控える閻魔大王は微動だにしません、さすが威厳が漂う。
15時45分
さてさて、ここから地獄の始まりです。
《 大序 》の段
亡くなった人が亡者として閻魔大王の前に連れて来られ、審判が下るところ
閻魔大王が偉そうですね
俱生神(ぐしょうじん)は生まれた人の両肩にとりついて、その人の行いを全て見ている神様で、閻魔様の前でその人の生前の行いを述べます(よく言ってもらわないと有罪になってしまいますね(>_<))
16時05分
《 賽の河原 》の段
第二幕は子供の亡者たち出てきて河原で小石積みを始める
※ここでおひねりが投げ込まれました たくさん
16時15分
《 釜入れ 》の段
鬼婆が亡者を釜に投げ入れる(@_@)
16時20分
《 死出の山 》の段
更に責め苦を受ける亡者
観音菩薩さまが亡者を救う 「この罪人を許せ、離せ」
横芝光町ってこんな町
平成18年、山武郡横芝町と匝瑳郡光町が合併して、山武郡横芝光町になりました。
総の国と言われていた時代ですと、横芝町の地域が上総国、光町の地域が下総国、その間を流れる栗山川が国境になっていました。それぞれ地域は、河口の海があり、川があり、広がる田んぼがあり、里山があり、台地の森を持つことで、山海の恵みが繁栄を招き、史跡がたくさんある所以なのでしょう。
そして町になった近年はスポーツ施設、文化施設の整備も進んでいて、合併でダブルの魅力を持った町になっています。
今回の鬼来迎取材で訪れた「光文化の森公園」はマロニエの花が咲く西洋風の公園で、あちこちに純白の彫刻が佇んでいて、何やら穏やかな気分にさせてくれる素晴らしい場所でした。
その中にある「横芝光町立図書館」はモダンな造りの外観、吹き抜け天井のエントランスから入館するとコーナー各所に置かれたソファーとテーブル・椅子に皆が思い思いにくつろいでいて、ゆったり雰囲気が何やら文化的な気持ちにさせてくれます。そして県内1,2を争う20万冊の蔵書にも驚かされました。
町民ではないのですがと案内カウンターに出向くと「どうぞどうぞ( ◠‿◠ ) 」と微笑んて図書カードを作っていただきました。「町づくりは人づくり」なのですね。
この図書館2階町民ギャラリーで「虫生 鬼来迎 広済寺」と題した写真展が行われています。
50年位前写真です、当時の様子がわかり、広済寺縁起の3段の写真も展示されています。
9月17日(日)までやっているので是非ご覧になってみてください👀。