ノロウィルス対処法について
- 2012年12月12日
ニュースや新聞などで話題になっていますが、ノロウィルスの感染が爆発的に広まっています。
ノロウイルスは、カキ等の二枚貝の生食による食中毒がよく知られていますが、発症すると熱が出て吐き気や下痢などを起こし、老人や免疫力の低下した乳児では重症化して死亡することもあります。
また感染力が強く、ウイルスを含んだ嘔吐(おうと)物や便から広まり、10~100個が体に入っただけでも感染してしまうと言われています。
ノロウイルスの感染はほとんどが経口感染(口から体内に入り感染)であります。ウイルスに汚染された食品を十分加熱しないで食べたり、罹患者の吐物、便などを介して感染します。
さて、ご家庭に罹患者が出てしまった場合、どう対応したらよろしいのでしょうか?
重要なのは手洗いと消毒です。消毒用のアルコールはさほど効果がないので、次亜塩素酸ナトリウムを使用します。濃度は0.05%~0.1%で十分な効果を発揮します。
汚物に汚染された床や壁は、0.1%溶液でほぼ消毒することができます。食器類は30分ほど0.1%に浸してから水洗いすることで消毒効果があります。
嘔吐物や汚物の処理ですが、二次感染を防止するうえでも慎重に行いましょう。
用意する物(例)
◇使い捨て手袋 ◇マスク ◇ガウンやエプロン
◇ペーパータオル ◇拭き取るための布(タオル)等
◇専用バケツ ◇ビニール袋等 ◇次亜塩素酸ナトリウム
作業を始める前に腕時計、指輪等はなるべく外し、マスクを着用しましょう。
嘔吐物や消毒液が直接手に触れないよう、手袋を使用します。 手袋はできるだけ使い捨てのものを使用します。
嘔吐物や拭き取りに使用した布片等は、あらかじめ消毒薬を入れたビニール袋に入れしっかり縛ります。念のため、もう一枚ビニール袋を用意し、その中に手袋と嘔吐物等の入ったビニール袋を入れ廃棄しましょう。
嘔吐物のあった周辺は、100倍(0.05%)に希釈した消毒液を染み込ませたタオル等で、できるだけ広い範囲を拭き取ります。
塩素は金属腐食性があるので、拭き取った場所が金属の場合は、約30分後に水拭きします。
最後に石けんと流水を使って手を丁寧に洗いましょう。
日頃からの感染予防には食前やトイレの後の手洗いが重要ですが、万一を想定しシュミレーションしておくと安心ですね。